2019/01/18 09:42

■ ルワンダについて
 ルワンダは赤道直下にある中央アフリカの内陸国で、人口約900万人、四国の1.5倍ほどの面積の小さな国です。最も低い場所でも標高1000mの高原にあり、「千の丘の国」と呼ばれるほど丘陵の多い土地で、降雨量も多く、緑豊かな美しい土地ではコーヒーと共にお茶の栽培も盛んに行われています。


■ ルワンダのコーヒー事情
 ルワンダのコーヒーは2000年頃から大きく発展を遂げ、当時2箇所しかなかった精製所は現在約480箇所にまで増設されました。しかし、小規模コーヒー農家が多いルワンダでは、一般的に多くの農家の豆を一緒に加工する傾向があります。そのため、カップ(コーヒーの香り、酸味、甘味、苦味、コク)に各エリアの特徴が出にくく、結果がエンドユーザーに反映しにくいという構造的な問題がありました。


■ フィエマウンテンコーヒーの新しい取り組み


 “村単位で特産品を育て、地域経済を活性させることで貧困を減らそう”というJICA(国際協力機構)の取り組みである「一村一品運動」。フィエマウンテン地区、ソブ村からはコーヒーが取り組みの対象品として選ばれました。
 スペシャルティコーヒーの今を描いたドキュメンタリー映画「A FILM ABOUT COFFEE」で登場したフィエマウンテンコーヒーでは、環境の違いによるカップの特徴をエリアごとにしっかりお客様に伝えること、そして農家エリアごとの競争意識を生み出して、更に高いレベルの品質を競い合うコミュニティの開発として、特徴的なカップをもつ6つのゾーンの運営に取り組んでいます。



■ ガコ農園の取り組み~土壌改良による高品質なコーヒーづくり~


 ガコ農園はフィエマウンテンコーヒー創業者のデービッド氏が運営するエリアです。ガコ農園では様々な試みが行われています。例えば、十分に熟した赤い実だけを摘むことを農家の人々に徹底させたり、農園を区画し精製処理の方法を変えてみたり、精製の段階で使用するマシンの改良に取り組んでいます。



■ OTOMONI COFFEEも参加した「コーヒー豆の品質と生産者の生活レベルを向上させるプロジェクト」


                                           
 農業支援の一環でルワンダに派遣されたコーヒー生産者でもあるJICA (国際協力機構)のKさんは、フィエマウンテンコーヒーの創業者のデービッドさんと出会いました。この2人を中心に「コーヒー豆の品質と生産者の生活レベルを向上させるプロジェクト」がスタートしました。プロジェクトの内容は2つに分かれます。


1.品質の向上
 コーヒー豆を扱う日本のお店がフィエ群ガコエリアで採れたコーヒーを継続的に買い付け、その都度その豆に対するフィードバックを行い、栽培や精製などに反映させることで品質を向上させていこうという取り組みです。

2.生産者の生活レベルの向上
 フィエ群のルワムエルとギシャンプエリアの豆を買い、その売り上げの一部を肥料や農機具として還元します。そして、コーヒー豆の生産性を向上させて収入を増やし、生産者の生活レベルの向上を図ろうという取り組みです。2018年度は、参加した8店舗のコーヒー豆の売り上げから100gあたり300円、合計1,168,000円が集められプロジェクトへ寄付されました。1つの農家が必要とする肥料や農機具は約6,000円です。十分な設備がないことによって生産性が上がらず、収入が低下するなどといった悪循環を断ち切り、土壌改良や研究への支援を通じて収穫高のUP、品質の向上を目指しています。また、仕事へのモチベーションを上げるために優良農家の表彰も行っていますが、そこで授与する家畜や農具は1人分約50,000円です。健康保険は1ヶ月約200円。生活レベルの向上を実感してもらい、これからもより品質の高いコーヒーをつくろうという意欲を持ち続けてもらうための支援です。



 OTOMONI COFFEEはこのプロジェクトに参加しました。ひとつの農園と継続的に交流を持ち、支援することによって品質が向上し、私達も美味しいコーヒーを飲む事が出来るのです。これからも共にコーヒーを育てるという相互協力関係を築いていきたいと考えています。
 そして、2018年9月にはこのプロジェクトを軸にNPO法人が立ち上がり、ロースターやカフェが活動を支援しながら、生産地との繋がりを大切に関係性を深め、地域を見守る活動をしています。

コーヒー豆

お湯を注ぐだけの簡単ワンドリップタイプ
*種類「ルワンダ」を選択してください